続:桜のお話

「みんな賛成だからな。お前さんひとり反対しても困るからな」という
部落長さんの説明は、全世帯に言っていたそう・・・。

木がなくなって「さみしいねえ」と道端で挨拶を交わし
話し込むと部落長さんのタクラミだったとわかった。

ほとんどの奥さんたちが賛成はしていなかったのだ。

近くのおばさまは涙目で声を震わせながら話す。
「孫が木を切られているのを見て泣いていたのよ」と。

娘さんが小さい頃から、そこにあったサクラや大木。
思い入れも大きかったのだろう。

せめて全員を集めて話をしてくれたら・・・。

それで結果、反対が多かったとしても
納得のいくまで話すことや、気持ちを出せることで
諦めもついたのかもしれない。

落ち葉は1年中落ちるわけじゃない。
そして、ちゃんと土に還っていく。
木々は雨水を吸ってくれるし、根っこは地崩れも防ぐ。

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病床にいる近所のおばさまが去年、
桜の木の下に立っていた。

「綺麗ね・・・」

桜の名所を巡らなくてもこんな庭先のようなところで
見られるこの場所はスバラシイですね、と話したことが
浮かんできて、せつなくなった。

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by soronoki | 2010-02-27 23:49 | * つぶやき

長野県佐久市


by soronoki